機動戦士Zガンダム バトルタイピングゲーム
発売: サンライズインタラクティブ 対応機種: Windows
販売: メディアカイト 入力方法: ローマ字入力
関連サイト: 公式サイト 発売日: 2005年 10月 14日
定価: 7,800円(税込)

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点数(満点5) 理由、コメント
ゲームとしての
面白さ:
★★★★ 基本は文字が出たら一文を打ち込む方式。リールの目によってイベントが発生したり、映像クイズが出題されるシステムは新しい。
練習モード: ない
総合評価: ★★★ ゲームとしては新しい要素もあり。総集編ムービーとしてなら十分価値あり。あとアクセサリーに価値が見いだせれば元は取れる。

プレイ時間 2.5時間
レビュー日 2005年10月24日

完全クリアしたレビューです。(壁紙は半分程度出現)

タイピングパート以外は、同社(サンライズインタラクティブ)が発売した、「機動戦士ガンダムSEEDシネマタイピングゲーム2」(以下SEEDタイピング2)と似ているので、比較している部分もあります。
知らない方はそちらのレビューも参照してください。

◆基本システム
◇Windows対応
◇ローマ字入力に対応
 ローマ字は基本的に自動認識。CA,CI,CUやXNなどの特殊な入力には非対応
◇画面はフルスクリーンのみに対応
◇難易度はオプションモードで3段階に変更可
◇完全にキーボード操作
◇DVDはインストールの時のみ必要
◇ハイスコアは各ステージ5位まで記録(ネームエントリー付き)

◆タイピングのシステム
基本は出てくる一文を打つんですが、入力した後の処理が異色。

公式サイトこの画像を見ると少しはわかりやすいんですが(リンク切れしてたらすみません)簡単に言うと、
 リールのような見た目のすごろく方式
文字を入力するとその文字数だけマス目を進み、止まったマスに従ってイベントが発生します。その種類はいろいろ

マス目は緑、青、黄、赤の4種類。

緑…何も起きない、敵への通常攻撃
青…自機のスピードアップ、敵にスペシャル攻撃、HP回復
黄…問題文のジャンルが変わる、映像クイズ
赤…自機のスピードダウン、入力不能、マス目がすべて攻撃に変化

上のイベントがある程度ランダムで発生。
つまり、いくら入力に成功しても、止まったマス目次第ではダメージを与えることはできません。むしろ、何も考えないで打つと自分に不利な状況になったりします。(文字を打てない、スピードダウンなど)ある程度止まるマスを計算しないと勝てないシステムです。

敵への通常攻撃と、HP回復は、相手がWarning状態じゃないと実行できません。おそらく、タイピングが連続成功すると、相手をWarning状態にすることができるはず。

通常攻撃のダメージは、自機と敵が打った文字数を加算してそのまま受けることになります。どちらかが攻撃に成功しない限り、ダメージが蓄積。溜まれば溜まるほどダメージが大きくなるため、一発逆転、一撃必殺なのでかなりの緊張感です。

1つのリールをふたりで共有してるので、同時に打つと球がぶつかって『相殺』されます。この相殺が発生するとリールが計算どおり回らなかったり、相手の攻撃を妨害したりできます。また、この相殺は壁紙を取得するチャンスでもあります。(相殺の数によって壁紙ゲット。

実力が近いと、(相殺などを使い)どちらもダメージを与えられずに時間だけが経つこともあります。
そんな膠着状態に陥ることを防ぐため、時間制限(3分間)もあります。(時間切れになったらHPの多かった方が勝ち)これは格闘ゲームと同じですね。

勝利の条件は、敵のHPをゼロにすることと、タイムオーバーになったときHPの残量が敵よりも多い、のどちらか。

なお、正誤率や入力速度とかでスコアが変わり、ステージごとに評価されます。(S〜Cぐらい)

◆問題文の特徴
Zガンダム用語のみ。

◆モード紹介

○ストーリーモード
 全10面構成。対決方式でのタイピングを一対一で行います。

○バーサスモード
 ストーリーモードをクリアすると出現。8人の敵と主人公を自由に選択して対戦できます。
対戦相手によって掛け合いが変わります。(もちろんボイス付き)

○ミュージアム
 ストーリーモードで出したムービーや壁紙を見ることができます。(壁紙を設定することも可能)

○オプション
 難易度(三段階)と音量の変更ができるのと、ハイスコアが見られます。

◆ムービーの長さについて

 ストーリーモードを開始すると、ムービーが流れ、それが終わるとタイピングが始まります。そこで、各ステージのムービーの長さを書いてみます。

ステージ 1 7分14秒
ステージ 2 5分56秒
ステージ 3 3分42秒
ステージ 4 6分32秒
ステージ 5 3分14秒
ステージ 6 3分57秒
ステージ 7 7分20秒
ステージ 8 17分39秒
ステージ 9 6分42秒
ステージ10 8分18秒
エンディング 2分47秒
73分21秒

(時間は、私の計測した時間になります)

主人公であるカミーユと、敵のキャラが対決する方式なので、それまでのいきさつなどが説明されます。かなりの長さ。
これによってZガンダムをまったく知らない人でも、それなりに戦いの理由などがわかります。

◆アクセサリーとして
 ボイスアクセサリーは最初からDVD-ROMに収録されているので、手動でコピーします。(説明書に一行書いてあるだけだからしばらく気付かなかった…)
 壁紙やムービーは、プレイして一定条件を満たさないと出現しません。ムービーは11種類。(上で紹介したムービーそのままです)

□壁紙
 かなり多くて、シーンの一部や、壁紙のために作られたオリジナルのものなど計は100枚あります。

□アクセサリーボイス

一貫性のない名セリフが7種類、それプラス2種類です。
計9種類、それが人数分。ガンダムSEEDのときのような

・メール到着
・別れの挨拶(コンピュータ終了用?)

上記の9種類を
カミーユ・ビダン、アムロ・レイ、クワトロ・バジーナ、ロザミア・バダム、ジェリド・メサ、ヤザン・ゲーブル、パプテマス・シロッコ、ハマーン・カーン
この8人がしゃべります。9×8で72種類。

たぶんメールと挨拶は新規収録かと思います。セリフはどんなモノが収録されているかを
ハマーン・カーンを例に挙げてみると。

・この俗物が!
・たいした役者だったよ
・恥を知れ!
・私と一緒に来てくれれば…
・約束は守る
・私はそれほど傲慢ではない
・礼儀を知らぬようだ
・困ったな
・書簡が届いた。後で報告しろ
・休むがいい。休息も必要だ

たぶん書簡が届いた〜ってのがメールで、休むがいい〜ってのが別れの挨拶でしょうな。他のは実用性は微妙ですが、使い方によっては使えるのではないかと。

◆感想
まず箱を開けて、中に入ってたのは・・・
・クイックスタートガイド(という名の紙切れ、1枚、モノクロ印刷)
・アンケートハガキ
・DVD-ROM
この内容はSEEDタイピング1と同じですな、マニュアル(クイックスタートガイド)はSEEDタイピング2だと小冊子だったのに退化してます。
紙切れはマニュアル兼シリアルNo.。特にシリアルは、わからないとインストールできなくなるので絶対に無くしちゃダメです。

そして、インストール。
必要な容量が2GBは必要でしたが、実際にインストールしたフォルダを見ると1.01GBでした。

SEEDタイピング2と違って、壁紙はインストールしたフォルダに入っていないので、ちゃんとクリアしないと使えません。壁紙を入手するためにけっこうプレイしないとダメですね。(それが普通なんですが…)

ムービーのボリュームはガンダムSEEDタイピング2と同等クラス。かなり多い(長い)です。名シーン(主要なシーン)をほとんどやっている総集編のようなモノで、タイピングなしでムービー見るだけで1時間以上。
まー、ストレートにクリアしたらタイピングしてる時間より長いんですけどね。

◆ダメなところ

ゲームとしては面白いのですが、システムとして『待ち』が必要になるため、タイピングのスピードを上げるにもあまり適していません。ゲームとして割り切るしか。

あと、対戦がメインなのに、ネット対戦機能がないのも残念なところ。TODやWeatherTypingのようにマッチングサーバを作れとまでは言いませんから、LAN対戦とかIP直接入力で対戦できるように欲しかったです。せっかく対戦用の面白いシステムを作ったんですから、それを活かす対人の対戦機能が欲しかった。

それと、個人的に残念だったのが「フォウ・ムラサメ」の声が付いていなかったこと。Zの重要キャラだと思うんですけどねぇ。映画での声優問題とかあったせいでしょうか。

◆良いところ

いろいろ苦言を呈しましたが……
ゲームとしては画期的。かなり錬られた独創的なシステムだと思います。戦略とランダムが適度にミックスされた、ちょうどよいさじ加減。ゲームとしても見るべきところのあるタイピングソフトかと。・

◇結論
タイピングソフトとしては画期的、練習モードがないので練習には適さない。
ムービーが長く、総集編としてコレクションアイテムとしてなら買い。アクセサリー集としてはそれなり。いずれにしろファンならオススメ。

「タイピングの練習をしたい」「タッチタイピングを覚えたい」と思ったら、このソフトは買わないのが無難。「ファンのためのコレクションアイテム」としてなら価値はあるでしょうね。飽きやすいかもしれませんが、タイピングゲームとしても新しいので
すでにそこそこ打てるファンの人が、壁紙やボイスアクセサリーのために買うのがベスト。

◇蛇足
ガンダムSEEDタイピングは4,980円でしたが、似たようなボリュームで2,800円の差は高すぎませんか?
壁紙は大幅に増えはしましたが、そこまでの値上げはどうかと。11月と12月に発売される3部作での連動もあるだけに、もう少し安くして欲しかったところです。3本買ったら2万越えますから。


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