タイピング・スペースハリアー
制作・販売 セガ
公式サイト
定価 4,800円
対応機種 Windows
ローマ字入力対応
2002/02/28発売
タイピング修得度 | ★★☆☆☆ | 練習モードは、あってないような もの。 |
ゲーム評価 | ★★★★☆ | スピーディな展開で なかなか楽しめる。 |
システム評価 | ★★★☆☆ | なる、それ以外は問題なし。 ↑パッチで修正できます。 修正後は特に問題なし。 |
適正レベル | 中級者〜上級者 練習モードがかなり不足しているので 初心者がやるのは厳しい。 最低でもタッチタイピングを習得してないと 話にならないかと。 上級者でも難易度を上げれば歯ごたえあり。 難易度を上げるとかなり難しく。 |
プレイ時間2時間 レビュー日 2002/03/23 <概要> 名作3Dシューティングゲーム「スペースハリアー」を タイピングゲームにしたモノです。 <システム> ローマ字入力のみに対応、ローマ字は設定することによって 問題のローマ字表記を変更できます。 フルスクリーンモードのみ対応。 ゲームのシステムは感想の方に書いてあります。 <感想> タイピング・スペースハリアー(以下:スペースハリアー)のことを 語るためには、THE TYPING OF THE DEAD(以下:TOD)を 抜きにしては考えられません。 そこで、TODについてちょいと書きます。 ◆TODについて TODは1999年頃、業務用ゲーム初のタイピングゲームとして 登場しました。 一部のタイピングマニア(私とか)だけでなく、2人用ができるため 初心者やカップルの間でもプレイされました。 タイピングゲームの認知度を一気に上げた功績は大きいです。 業務用の好評を受け、2000年3月31日にオリジナルの要素を 多数追加したドリームキャスト版が発売。そして大ヒット。 さらに、2000年12月7日にパソコン版が発売されました。 発売からかなりたちましたが、現在も好調な売れ行きの ロングセラーです。 タイピングファン(初耳だ…)に、市販のタイピングソフトの中で どれが一番かを聞くと、10人中10人がTODと答えるでしょう。 発売からかなり経ちますが、いまだにその人気は揺るぎません。 TODはそれほど傑作中の傑作であり、いまだに他の追随を 許さないほど、圧倒的な完成度を誇るタイピングソフトでした。 ドリキャス版は本体とソフトとキーボードさえあればプレイできます。 ですが、パソコン版は、3Dのゲームであるがゆえに、動作スペックが 高めで『やりたいけどできない』という人がたくさんいました。 (動作スペックの一部:VRAM8MB以上 3Dアクセラレーター必須) ◆そしてタイピング・スペースハリアー そのTODを作ったセガが、タイピングソフト第2弾として発表された のが、本作『タイピング・スペースハリアー』です。 昔に発売された名作ゲーム「スペースハリアー」をタイピングソフト化。 見た目は3Dですが、3Dグラフィックを使っていないので TODが動かないスペックの低いパソコンや、機能を拡張できない ノートパソコンでも動かせるというのが大きな変更点です。 パソコンのスペックが足りなくてTODがプレイできない悔しい思いを した人に救いの手をさしのべ、TODをプレイした人には 「TODを越えられるのはTODを作ったセガだけだ」と熱い期待をされ 究極のタイピングソフトになるに違いないと発売前から期待されていま した。 大幅な発売日の延期により、期待はさらに煽(あお)られる一方。 私もその1人でした。 が 発売日を迎え、購入しプレイした人達から、ため息が漏れました。 いきなり頂点を極めてしまった反動でしょうか? それを加味しても、 スペースハリアーは首をかしげずにはいられない内容でした。 まず、タイピング・スペースハリアーとTODの比較でも。 ◇TODにあったモード ・アーケード ・オリジナル ・ボス ・ドリル ・チュートリアル (ローマ字とカナに対応) ◇スペースハリアーにあるモード ・アーケード(に相当するモノ) ・チュートリアル (ローマ字のみに対応) コレを見るだけで、かなりのスケールダウン。 実際にプレイすると見た目以上の差がありました。 最大の違いは、TODであれほど好評だったドリルモード(練習モード) がなくなってしまったこと。練習はチュートリアルモードのみ。 しかもTODに付いていたチュートリアルモードをかなり薄くした内容。 2年ぐらい前にパソコンで出たタイピングソフトによくあった 単なる指の動きの確認のみ。 スコアが残らないどころか、練習にもなりません。 私は、この時点で スペースハリアーがTODを超えられないことを確信しました。 知らない人がこの2つのソフトを見たら、スペースハリアーが1作目で TODが2作目だと思うのではないでしょうか。 同じメーカーの作品ということすら、気づかないかもしれません。 広告に「初心者から上級者まで」と書いてあったのはマチガイ。 初心者にできるレベルじゃありません。あんな練習モードでできるなら ほとんどのタイピングソフトの練習モードの存在価値ありませんて。 ここで一応フォローしてゲームのシステムの説明でも。 ◆本編のゲームモード(システム説明兼) 本編はよくできてます。 入力速度が速ければ良いというわけではなく 敵を撃墜したときに、入力速度にS〜Cまでのランクがもらえます。 ランクが3つまで同じになることによってアイテムがもらえます。 高ランクほど良いアイテムがもらえ、一つでも別のランクが混じると 何ももらえなくなります。(Cだと3つ揃っても何ももらえない) 安定した速度でタイピングするとアイテムがもらえるってことです。 非常に高速で敵が飛んでくるので、シューティングゲームらしく スピーディな展開になっています。 ◆仕様 致命的な“仕様”により、タイピングソフトとしては欠陥品としか 思えません。(この“仕様”はreadme.txtに書いてあります) パッチをあてることによって修正できます。古いバージョンを使用して いる方は公式サイトからダウンロードしてください。 ココからダウンロード ◆最後にTODとスペースハリアー TODが絶賛された理由は、アーケードモードが素晴らしかったのは もちろんのこと、それ以上にドリルモードがあり、その内容の充実度と 完成度が非常に高かったからに他なりません。 ゲーセンでできるTODをそのまま家庭用に移植しただけでは 決して評価は高くならなかったでしょう。 アーケードモードとオリジナルモードのゲーム要素と、 初心者でもわかりやすく説明してくれるチュートリアルと 短時間ででき、豊富なモードとバラエティに富んだ内容の ドリルモードの練習の要素が、バランス良く高いレベルで調和が 取れていたからこそTODが『最高』の称号を得られたのだと。 ゲーム要素では同程度かもしれませんが、 すっぱりと練習要素が抜け落ちたスペースハリアーには 並のタイピングソフトとたいした違いはありません。 <総評> 決して、タイピング・スペースハリアーが駄作なわけではありません。 並みのソフトよりはゲーム要素が高く、良くできていることには 違いありません。 ただ、TODがあまりにも良すぎたため、当然のようにそれ以上を 期待していたタイピングファンには“期待はずれ”としか思えない。 それだけのことです。 私にはどうしてもこのソフトを絶賛することができません。 スペースハリアーが好きな人すいません・・・ 『結論』 ゲームとしての完成度は割と高く、ゲームとしてのタイピングを 求めている人にオススメ。 ただ、2D版TODを求めている人にはオススメできません。 次回作は「タイピング・アウトラン」が出る予定になってますが タイピング・スペースハリアーの失敗(なのか?)を活かして TODを超えるようなタイピングソフトを作って欲しいものです。 ぜひとも。(もう失望したくないので) ◆追記(2002年3月24日) 練習を練習とすら感じさせないで何度もやってしまうのが 最高の練習モードであり、そこまでいくとゲームとの違いは ほとんどなくなります。 私がTODをやっていた理由は『ドリルモードが何より面白いから』 本編のアーケードやオリジナルよりも面白かったです。 練習モードを説教臭くなく、楽しくできたのがTODであり ボリューム、内容共に現時点で最高であることは間違いないです。 最高の練習モードは、最高のゲームモードすら凌駕すると 思います。(練習モードもゲームですが) タイプウェルを例に挙げると・・・ タイプウェルは、ちょっと見ただけではあまりにシンプルで ゲームとはかけ離れており、単なる練習ソフトにしか見えません。 しかし、あれほど支持されるのは、ゲームとして面白いからでしょう。 単なる練習ソフトだったらすぐにやめてしまいます。 ゲームだけを取ってドリルモードを捨てたスペースハリアーは、 知らずにゲームとしての面白さも同時に捨ててしまったのでは ないでしょうか。すくなくとも私はそう感じます。 タイピング・スペースハリアーの悪くなったところは ・練習にならない貧弱な練習モードで、プレイできる人の幅を狭めた。 ・ドリルモードをなくして、ゲームの寿命を短くした。 ・ドリルモードをなくして、ゲームとして面白みを減らした。 セガは、スペースハリアーで失った信用を取り戻せるんでしょうかね。 次回作に期待したいところです。 |
ローマ字の表記を設定できます。 |
チュートリアルモード たった3つです。しょぼしょぼです。 |
普通に戦ってるとき なんか普通にペシペシ打ちます。 |
ボス戦 なんで「アラブの油」を反対から読むんでしょうか? |